『2月第3土曜』 数千人が褌姿で宝木を奪い合う。岡山・西大寺の勇壮な「はだか祭り」

2月第3土曜日の深夜、今年は2月21日(土)、岡山県の西大寺観音院で強烈な光景が繰り広げられます。
褌(ふんどし)一枚の男性たち約9,000人が、真冬の寒空の下、「宝木(しんぎ)」と呼ばれる2本の木の棒を奪い合う。これが「西大寺会陽(さいだいじえよう)」という、通称「はだか祭り」です。

500年以上続く、迫力と熱気に満ちた宗教行事のひとつであるこの神聖な祭りですが、なぜ裸なのか、何を奪い合っているのでしょうか。

🔥 宝木を手にした者に福が来る

西大寺会陽は室町時代から続く伝統行事で、日本三大奇祭の一つに数えられます。
午後10時、境内の灯りが一斉に消され、暗闇の中に2本の宝木が投下されます。これを手にした者には、その年一年間の福が訪れるとされています。参加者は水垢離(みずごり)で身を清め、褌一枚で寒さに耐えながら、その瞬間を待ちます。

見学のポイント

この祭りは、見るだけでも圧倒される迫力があります。

  • 寒さと熱気の対比:気温5度前後の真冬の深夜に、9,000人の男性が裸で密集する。その体温と熱気が湯気となって立ち上る光景は、幻想的でもあります。
  • 激しい奪い合い:宝木が投下されると、一斉に手が伸び、押し合い、もみくちゃになります。この一瞬にかける男たちの真剣さは、見る者を圧倒します。
  • 見学マナー:参加者の安全と祭りの神聖さを守るため、指定された見学エリアから観覧します。フラッシュ撮影は禁止されています。

🎌 宗教行事としての意味

西大寺会陽は、五穀豊穣や無病息災を願う宗教儀式であり宝木は、僧侶によって祈祷された神聖なものです。

参加者は前日から断食や水垢離で身を清め、心身を整えて祭りに臨みます。宝木を手にできるのは毎年2人だけですが、参加すること自体が厄払いになるとされ、全国から男性が集まります。見学者も約1万人が訪れ、境内は異様な熱気に包まれます。

真冬の深夜、裸の男たちが繰り広げる激しい攻防。
西大寺会陽は、日本の祭りの中でも特に印象的で、忘れられない体験となるでしょう。