毎年7月9日と10日の2日間、東京・浅草寺(せんそうじ / Sensou-ji)の境内がほおずき(鬼灯 / Hoozuki)の鉢植えで埋まります。約100軒の露店が並び、鮮やかなオレンジ色のほおずきが境内を彩ります。この2日間は浅草寺の「四万六千日(しまんろくせんにち / Shimanrokusen-nichi)」と呼ばれる特別な縁日で、この日に参拝すると46,000日分(約126年分)のご利益があるとされています。
🏮 四万六千日の由来
浅草寺では、観音菩薩の功徳日(くどくび=参拝の功徳が増す特別な日)が年に数回定められています。7月10日はその中で最も功徳が大きい日とされ、「四万六千日」の名がつきました。前日の7月9日も同じ功徳があるとされるため、2日間にわたって縁日が行われます。
四万六千日の歴史は江戸時代中期(18世紀)に遡ります。当初は「千日詣(せんにちもうで)」として始まり、功徳の日数が次第に増えて現在の46,000日に落ち着いたとされています。
ほおずき市が四万六千日と結びついたのは、江戸時代後期です。もともとは愛宕神社(あたごじんじゃ / Atago Jinja)の千日詣でほおずきが売られていましたが、浅草寺がこれを取り込み、現在の「ほおずき市」の形になりました。
ほおずき市の体験ポイント
- ほおずきの価格:鉢植えのほおずきは風鈴付きで1鉢2,500円が標準的な価格です。竹のかごに入った枝付きのほおずき(1,000円程度)もあります。
- 雷除け(かみなりよけ):この日に授与される「雷除け」のお札は、四万六千日限定の縁起物です。落雷や災難除けの意味があります。
- 開催時間:ほおずき市は両日とも朝8時頃から夜21時頃まで開かれます。浅草寺本堂の特別参拝は朝の早い時間が比較的空いています。
- アクセス:東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩約5分、都営浅草線浅草駅から徒歩約7分。仲見世通りを抜けて境内に入ります。
- 混雑:2日間で約60万人が訪れます。特に夕方以降は混雑します。日中の早い時間帯の訪問が比較的ゆっくり見られます。
🧡 ほおずきとは何か
ほおずき(鬼灯 / Hoozuki、学名 Physalis alkekengi)はナス科の多年草で、オレンジ色の袋状のガク(萼)の中に丸い実が入っています。日本ではお盆の時期に仏壇や墓前に供える植物としても知られ、ガクの形が提灯に似ていることから、先祖の霊を導く灯りに見立てられています。
浅草寺のほおずき市は、東京の夏の始まりを告げる風物詩です。仲見世通りの土産物店や周辺の飲食店も夜遅くまで営業しており、浅草の下町の雰囲気を楽しめます。7月の浅草は気温が30℃を超えることが多いため、水分補給と日差し対策をしたうえで訪れてください。