『8月3日〜6日』竿の先に灯る稲穂の光――秋田竿燈まつり

毎年8月3日から6日まで、秋田県秋田市の竿燈大通り(かんとうおおどおり)で「秋田竿燈まつり(あきたかんとうまつり / Akita Kantou Matsuri)」が行われます。竿燈(かんとう)とは、長い竹竿に提灯を何段にも吊り下げた道具です。最大の「大若(おおわか)」は高さ約12メートル、重さ約50キログラム、提灯の数は46個に達します。この竿燈を額・腰・肩・手のひらに乗せてバランスを取る妙技が、祭りの見どころです。1980年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。

🌾 竿燈の意味と構造

竿燈は「稲穂」を、提灯は「米俵」を象徴しています。竿燈まつりは五穀豊穣を祈る祭りであり、たわわに実った稲穂が風に揺れる姿を竿燈で表現しています。

竿燈は大きさによって「大若」「中若」「小若」「幼若」の4種類に分かれます。大若は大人の男性が操り、幼若は小学生以下の子どもが扱います。竹竿は「継竹(つぎだけ)」という構造で、演技中に竿を継ぎ足して高さを増すことがあります。提灯にはろうそくの火が灯されており、強風や操作の失敗で竿燈が倒れると提灯に火が移ることもあります。

差し手(さして=竿燈を操る人)は「流し」「額」「腰」「肩」「掌(てのひら)」の5つの技を持ちます。片手の掌に50キログラムの竿燈を乗せ、12メートルの高さで揺れる竿燈のバランスを取り続ける技は、長年の訓練によって身につけるものです。

観覧のポイント

  • 夜本番:8月3日〜6日の各日19:25〜20:35頃、竿燈大通り(山王十字路〜二丁目橋)で約280本の竿燈が一斉に上がります。「どっこいしょー、どっこいしょー」という掛け声とお囃子の中で竿燈が夜空に林立する光景は圧巻です。
  • 昼竿燈(妙技会):8月4日〜6日の日中(9:00〜15:40頃)、秋田市中通のエリアなかいちにて竿燈の技を競う「妙技会」が開催されます。個人の技術を間近で見たい場合は昼の部がおすすめです。
  • ふれあい竿燈:夜本番終了後、竿燈大通りで観客が実際に竿燈を持つ体験ができる「ふれあい竿燈」の時間があります。小さな竿燈(小若や幼若)を持たせてもらえることがあります。
  • 有料観覧席:竿燈大通り沿いに有料桟敷席が設置されます。例年6月上旬から販売開始です。立ち見の場合は沿道からの観覧が無料ですが、良い場所は早い時間に埋まります。
  • アクセス:JR秋田駅西口から竿燈大通りまで徒歩約15分。東京からは秋田新幹線「こまち」で秋田駅まで約3時間50分です。

🥁 東北の夏祭りを巡る旅程

秋田竿燈まつり(8月3〜6日)は、青森ねぶた祭(8月2〜7日)、仙台七夕まつり(8月6〜8日)、山形花笠まつり(8月5〜7日)と日程が重なります。これらは「東北三大祭り」または「東北四大祭り」と総称され、この時期に東北地方を周遊して複数の祭りを見る旅行者は少なくありません。秋田と青森は奥羽本線で約2時間40分、秋田と仙台は秋田新幹線で約2時間10分の距離です。